こんにちは。アスラトと申します。今日は確率の収束をわかりやすく解説したいと思います。
なぜ執筆するに至ったかというと、「数学苦手なので皆さんの味方です^^〜」という顔をしつつ、長ったらしい文章だけの記事を駆逐するためです。
対戦よろしくお願いします。
仮定
こんなお話を考えてみましょう。
ある日天才陽キャ魔術師のアスラト君の元にとあるYoutuberからの依頼が届きました。
「『25mプールを全部海水にしてみた』っていうドッキリしたいんすけど、用意できやす?w」
アスラト君は「う、うぇーい...」と返答し、報酬金を得るべく早速仕事に取り掛かりました。天才陽キャ魔術師のアスラト君は特殊な転送スキルを持っていて、1回の操作で海からランダムに場所を選んでその地点の海水をバケツ一杯分だけプールに転送できます。この時プール中の塩分濃度はどのように変化するでしょうか。
海水を転送した場所によって塩分濃度の推移が大きく左右されます。海全体の塩分濃度は3.4%になりますが、遠洋ならそれより高く、逆に河口付近が選ばれたなら0%付近になります。
そして超重要事項として「海水転送前後で残された海水の塩分濃度は変化しない」という点があります。つまりバケツ一杯程度の海水が消えたところでその近くの塩分濃度はほとんど変わらないよね!ということです。
あれれ......?
しかしアスラト君はバケツ100杯分の海水を入れ終わったところで大変な事実に気づいてしまいました。なんとプールの塩分濃度が2%しかないのです!これじゃあ真水でカサ増ししたのではないかと陽キャ達からあらぬ疑いをかけられてしまいます!アスラト君の運命や如何に!
結果
作業は全然終わっていませんが、なんと最終的には確率の収束によってプールの塩分濃度は3.4%付近になると考えられます。
ただあまり知らない方からすると確率の収束にはこのようなイメージがあるかと思います。
こちらは正しくありません。なぜなら転送予定の海水の塩分濃度が3.4%を大きく超える(3.75%)ためです。これは「海水転送前後で残された海水の塩分濃度は変化しない」ことに反します。新しく転送する海水も期待される塩分濃度は3.4%でなくてはなりません。
正しいイメージはこちらになります。確率の収束は期待される塩分濃度の向上によってではなく、期待される濃度は同じだがその圧倒的な量によって予定に近づくものです。そのため確率の収束にはたくさんの回数が必要だと言われています。実際プールの容積はバケツ6万杯ぐらいなので100杯程度で偏っていても問題ありません。
別の話
上の2つはくじの引き方の関係に似ています。
上側が引いたくじを戻さない場合、下側は戻す場合になります。上側では1回目を外すと2回目の確率は1/2となり1回目よりも大きくなります。これは確率の収束の誤ったイメージの例と似ています。確率の収束とは1回目よりも2回目の方が確率が大きくなる事で期待していた結果に近づくこととは別物です。この2つのケースを分けて考えると整理しやすいと思います。余談
上記まで確率の収束とは、確率変数の収束や確率収束という意味で使用させていただきました。上で述べた混乱の原因って確率の収束という言葉にあると思うんですよね。だって予定に合わせて確率が変動しそうですもん。実際には確率は変わらずとも成立します。したがって確率の収束で確率は収束しないのです!
結論
確率の収束とは、確率の変動とは関係なしに、試行回数を増やすと予定した結果に近づく法則のことです。
余計に分からなくなったら申し訳ないけど中和ではなく希釈って感じです。以上!
ここまでの説明で理解できたのは元々数学ができる人なのでは......ボブは訝しんだ
色々不明瞭な部分もありましたので気が向いたら記事を改良します。